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「わたし」ってだれ?

もう一度読みたいと思っていた絵本のタイトルがなかなか思い出せなかったのだが、最近ふとしたことからまた手にすることができた。

 

「わたし」

谷川俊太郎 文  長新太 絵

福音館書店

 

わたしって、だれなんだろう、を考える本。

「わたし」は、おにいちゃんからみると、いもうと。おかあさんからみると、むすめのみちこ。せんせいからみると、せいと。となりのおばさんからみると、やまぐちさんのしたのおこさん。

がいじんからみると、にほんじん。うちゅうじんからみると、ちきゅうじん。おもちゃやさんへいくと、おきゃくさん。れすとらんへいくと、おじょうさん。しらない人からみると、だれ? ほこうしゃてんごくでは、おおぜいのひとり。

あたりまえだけど、ぐるんぐるん変化している自分の立ち位置を描いている。

子どもにこの本を読んで聞かせると、腑に落ちるんじゃないか。

 

私はここでは店のひとだけど、スーパーに行けばおきゃくさん。

アメリカでは「がいじん」だったけど、浜松では地元のひと。

はたらく社会人だけど、家に帰ればおくさん、おかあさん。

実家に帰ればむすめ。

たまに講座で話すことを頼まれてせんせいにもなるけど、最近始めたピラティスのクラスではせいと。

 

だから、その場の一過性の立場だけで振る舞うようなひとはいやだなぁと思う。

息子を怒鳴りちらすこともあるけど、母に諫められることもある。

さっきコンビニ行ったときに道案内をしたおばあちゃん(ビオあつみをさがしていた)に明日助けられるかもしれないし、

スーパーで奥さんの買い物メモを片手に困っているおじさんといっしょにブロッコリーを選んで感謝されたら、そのひとは来週会うえらいひとかもしれない。

うちの子どもたちが、色々なところで人に迷惑をかけたり、親切にされたりしているはずなので、私もそんな人たちへのお礼のつもりで若者に接する。

 

もし、みんながそうなったら日本は、世界は少しは変わるだろう、きっと!