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今どきじゃない

 先週、商店街の会合がありました。私も商店街の会員ですので、今回初めて出席。サザンクロスは浜松で唯一のアーケードがある商店街、できたのは昭和43年だそうです(出典に間違いがなければ)。商店街に住むおばあちゃんによれば、年末には買い物した荷物を頭の上に載せて歩かなければならないほどの人出たっだとか。ノネットが入っている「中村文具店」さんも、ご夫婦でいっしょにご飯を食べたことがないほど忙しかったという話を聞いたことがあります。

 いまこの商店街は、このまま朽ちていくのを看取るのか、踏ん張って何とか回復させていくのかの過渡期に来ていると感じます。

 それでもノネットに来てくれる人はどんな人なのかと、先日取材を受けた際、自分なりに考えてみました。シャッター街ですから、ウィンドウショッピングに入った、とか、通りがかりに目についた、とかそういった方はほとんどなく、(ノネットに行くぞ)と決めてご来店いただく方がほとんどです。これは非常にありがたいことです。チョコレートに対する知識欲を満たしてくれたり、店主と会話して購入するという体験を求めている方が来店する、ということも言えると思います。

 しかし、これは、ひと昔前の個人店では自然に成り立っていたことですね。店主の顔(文字どおりの顔とプロフィール的な顔)が見える店だからだ、とも言えるかもしれません。

 あまり今どきのやり方ではないのかもしれませんが、その「今どきじゃなさ」がかえって新しいのかもしれない、とも思います。私も、それに値する品揃えや接客ができるように勉強していかなければ。

 さて、話は逸れますが、うちの子たちはあまり今どきではありません。ゲームもやらないし、スマホが欲しいと言われたこともない。スマホは、高校入学と同時に親の利便性のために買い与えましたが。

 私もあまり今どきだとは言い難く、昔から、自分は自分、人にどう思われようと関係ない、というところがあります。親に「ふつうはこうだ」と言われることに反発して、ふつうっていったい何?、ふつうじゃなきゃいけないのか?と思い続けてきました。

 そんな母親のもと育ったから子どもたちは今どきじゃないのかな、と考えることがあります。私は、子どもたちが小学生のとき、みんなが持っている図工セット(絵具やパレットや折り畳みのバケツが収納できるバッグ)を買い与えませんでした。代わりに、銀座の月光荘画材店のバッグを持たせていました。みんなといっしょじゃなきゃいけない、と思わなかったから。こちらのほうが商品として良いと思うから。

 それがイヤだと言われたことはないけど、もしかしたらみんなと同じ図工セットを持ちたかったのかもしれない。そんな母親のもと育って無理をさせてしまった部分もあるのかな、と、いま誰にも使われることがないバッグのホルンのマークを見ながら思います。

 でも、私もつい、「ふつうは…」と言いそうになってしまうことありますよ。(おっと、いけない)と「一般的には…」と言い直します。