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玄関とリビングルーム

 私は17歳で単身渡米し、アメリカで高校、大学時代を過ごした(途中帰国していた時期もありましたが…)。思春期真っただ中、そして大人になる時期を異国で一人で過ごしたので、それなりに人間関係には苦労した。アメリカ人と親密な交友関係を築くのはそれはそれは大変なことだった。

(個人的な体験談です)

「え、そうなの?アメリカ人って、気さくでむこうから話しかけてくれそうなのに」と、よく言われる。

 アメリカ人はフレンドリーというのは、かなりおおざっぱなgeneralizationだと思う。

たしかに、

ハーイ!で始まり、元気?、最近どうしてる?程度の言葉を交わし合う知人はすぐにできる。別れ際には、良い一日を!、楽しい時を過ごして、も忘れない。

しかし、そこから先にはなかなか進まなかった。

(個人的な体験談です)

逆に日本では、元気?、最近どうしてる?と言い合う間柄になるのはそれほど簡単ではない。

相手の近況に関心を持ってそれを口に出すなんて、ある程度心を許しているときにしか(そして相手も同じように思っていると確信できるときにしか)、まずしないだろう。でも、日本人はいったん心を許してくれると、かなりの部分を共有させてくれる(と思う)。

 

これを、私は「玄関とリビングルーム」の法則と勝手に呼んでいる。

 

アメリカ人は玄関にはすぐに入れてくれるけど、その先、リビングルームに招き入れてくれるまでには努力を要する。玄関であしらわれることがなんと多いことよ。孤独だった私はこれに泣かされた。一見フレンドリーだが、心の内をなかなか見せてもらえない。

日本人はなかなか玄関に入れてくれない。でも、いったん玄関に入れてくれると、リビングルームまでの距離感はかなり近い。

玄関に入るとすぐに、ねぇ、上がってお茶でものんでいきなさいよ、と誘ってくれる感じだ。一見シャイだが、友達として認識されると、親切で情に厚い性質を発揮する。

(個人的な意見です)

人種で十把ひとからげに考えるのは、かなり乱暴なのだけど。

どちらがいいかと聞かれれば、玄関とリビングルームは近いに越したことはない。

浜松の人はどうだろう。

この土地で商売していく場合の玄関とリビングルームの関係はどうなんだろう。

 

 ちょっと離れて見たサザンクロス。

商店街にあるこのマンション、けっこう高いんだな。